日々映画

映画を観て感じたこと

ロシア(ソ連)

「チャイルド44」ダニエル・エスピノーサ

とても見ごたえがあった。 ソ連の支配下のロシア。 秘密警察の主人公とその家族は不可解な事件を探る。 世の裏では射殺、逮捕、流刑が当たり前のこの不安定な時代を生き抜く人々とその混乱のなかで起こる悲惨な事件が描かれる。 単なるサスペンス映画では決…

「不思議惑星キン・ザ・ザ」ゲオルギー・ダネリヤ

すごく好き。何回でも観たい映画。 オカルト界の代表映画とも、サブカルチャーのど真ん中とも言える一本だろう。 公開当時のソ連では驚異の1570万人を動員し、今でもこの映画のフレーズはロシア国民の間でネタとして扱われるほどの人気らしい。 さらに1986年…

「道中の点検」アレクセイ・ゲルマン(1987)

「神々のたそがれ」のアレクセイゲルマン、初期作品。 ソ連のパルチザン(侵略に抵抗し、自国を守ろうとする非公式軍隊のこと)の物語。ナチスドイツの占領下であった1940年代初期のソ連。あるソ連軍の兵士はドイツ軍に捕らえられ、敵軍に寝返っていた。あると…

「ざくろの色」セルゲイ・パラジャーノフ(1971)

パラジャーノフの映像美の極致といえる一本、デジタルリマスター版を鑑賞。 18世紀アルメニアの詩人、サヤト・ノヴァの生涯をこれまたかなり詩的に描いたもの。 際立つ色彩(後半、特に赤)と映像美、やっぱり構図と色彩が本当に綺麗。 パラジャーノフ童貞の方…

「神聖なる一族24人の娘たち」 アレクセイフェドルチェンコ(2016)

ロシアの一部で、独特の文化を持つマリ・エル共和国。 その地で生まれた美しく、不思議な女性たちの人生の物語。 これ予告編から本当に素晴らしいので、是非覗いて見てほしい。 youtu.be ひとつひとつの物語はかなり短いものの、 そこに描かれているのは色々…

「神々のたそがれ」アレクセイ・ゲルマン (2013)

原作はストルガツキー兄弟のSF小説。 制作に15年かけたアレクセイ・ゲルマンの遺作。 とにかく物凄いものを見せられたという感じだった。汚い、辛いを圧倒的な映像美で見せられる3時間。 ガスに包まれた惑星、そこら中の泥水、鼻をすする音、権力を蔓延らせ…