日々映画

映画を観て感じたこと

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「裸のランチ」デヴィッド・クローネンバーグ

20世紀最大のバロウズの名作「裸のランチ」映画版。 ビートジェネレーションど真ん中代表作。 害虫駆除の仕事をしながら小説を書く主人公と、ドラックに蝕まれる妻。彼らは殺虫剤で奇妙な幻覚と、妄想を得るようになっていく…。 にしてもこれを映像化したク…

「UFO 〜オヘアの未確認飛行物体〜」ライアン・エスリンガー

オカルト大好きなのでドストライク。 2006年、アメリカで実際に起こったUFO目撃と、電波障害、それに関する政府の隠蔽疑惑事件を基に、数学を駆使して事件を追う青年を描く。 天才肌の数学者たちの描写、これがとても良い。 主人公の眼、流れる数字。 暗号や…

「彷徨える河」シーロ・ゲーラ

驚くほどの映像美。 時代を超えて、アマゾンの奥地を訪れた2人の白人探検家。彼らの日記を基に、先住民やアマゾンの文明の辿った道を描く。 先住民、宗教的侵略したスペイン人たち。取りおこなわれる物々交換。 印象深いのは、アマゾンという大自然の、音だ…

「チャイルド44」ダニエル・エスピノーサ

とても見ごたえがあった。 ソ連の支配下のロシア。 秘密警察の主人公とその家族は不可解な事件を探る。 世の裏では射殺、逮捕、流刑が当たり前のこの不安定な時代を生き抜く人々とその混乱のなかで起こる悲惨な事件が描かれる。 単なるサスペンス映画では決…

「ポルト」ゲイブ・クリンガー

ジャムシュ製作総指揮作品。 まずポルトの街の美しさに息をのむ。淀んだ夜と色素の薄い晴れ間。 夜色とか2人の左右対象のようで非対称な構図はジャムシュっぽい。 フランスの淡々とした恋愛映画を思い起こす構成。動きのある目線からのカメラワークはギャス…

「聖なる鹿殺し」ヨルゴス・ランティモス

やっと観た!ヨルゴスランティモスの新作。 彼の作品は出るたびに俳優が豪華になっていく。笑 「ダンケルク」で一躍有名になったバリー・ゴーガン、いい不気味さを出している。 物語はコリン・ファレルの演じる医者とその家族、そして彼の手術の失態により父…

「火の山のマリア」ハイロ・ブスタマンテ

舞台はコーヒー農家の国、グアテマラ。 (※メキシコのすぐ下!スペイン語圏) 自然に囲まれ、火山の麓で伝統的な暮らしを続けるマヤ人たち。 生活は貧しい。彼らはマヤ語しか喋れない。 主人公のマリヤは両親とこの地で暮らす。 貧困、結婚や妊娠、人身売買…