日々映画

映画を観て感じたこと

2018-10-23から1日間の記事一覧

「母の残像」ヨキアム・トリアー(2015)

ノルウェーからの一本。 監督は「ヨーロッパ」という映画で有名なラース・フォン・トリアーの甥だそう。 長編3作目、初の英語作品らしい。 久しぶりに顔を合わせた家族と、亡くなった母の物語。 綺麗なタッチ、静かに進んでく物語。 それでいてときどき、痛…

「パトリオット・デイ」ピーター・バーグ(2016)

2013年のボストンマラソン爆撃テロ、102時間後の犯人逮捕までを実写化。 捜査側、被害者、犯人それぞれの視点。追い詰められる犯人とその家族。 先走るマスコミと命懸けの捜査。そして被害者の描き方がすごい。 自分や愛する人がテロに巻き込まれるってこう…

「海の沈黙」ジャン=ピエール・メルヴィル(1946)

巨匠ジャン・ピエール「海の沈黙」HDリマスター版!!ああこれぞ名作!!! 監督のピエール最初の長編らしい。 静かなのに力強くて目が離せない。 「なんて綺麗なんだ」 ありふれたこの言葉が愛おしく、そして切なく心に刺さるこのシーンは頭から離れない。 …

「ネイキッド」(1997)

こちらはイギリス映画。 独特の世界観で、ドラック映画を連想させられたが、もっと純粋で、愛とは何かを問いかける映画。 単純な恋愛とかではなく、生活の中で何を大切にして生きるのか考えさせられる。 登場人物たちはみんなどこか不器用で、それでも必死に…

「聖者の谷」ムサ・サシード(2012)

インド、カシミール地方からの一本。広がる山脈に湖。湖上で交わされる静かで貧相な生活。聞こえるのは小さなボートの、水を掻く音。インド映画とは思えないほど静かで神聖。 「父は言った『ここは聖者の谷だ』と僕は感謝した」 このフレーズが印象的。白く…

「神々のたそがれ」アレクセイ・ゲルマン (2013)

原作はストルガツキー兄弟のSF小説。 制作に15年かけたアレクセイ・ゲルマンの遺作。 とにかく物凄いものを見せられたという感じだった。汚い、辛いを圧倒的な映像美で見せられる3時間。 ガスに包まれた惑星、そこら中の泥水、鼻をすする音、権力を蔓延らせ…