日々映画

映画を観て感じたこと

フランス

「LOVE」ギャスパー・ノエ

新作「クライマックス」がフランスで公開。(日本での公開日は今年予定。詳細は未定) とのことで彼の作品「LOVE」をレビュー。 美術学校で知り合ったふたりと、同じアパートに引っ越してきた1人の少女。独特な静けさと構図、目が回るように美しい官能の世界。…

「まぼろしの市街戦」フィリップ・ド・ブロカ

早稲田松竹でデジタルリマスター版を鑑賞。 伝説の反戦コメディ、と名高い名作。 舞台はフランスのとある街。 ドイツ軍による爆破を控え、住人は避難。閑散とした街に残されたのは精神病院の患者たち。 イギリス軍の主人公はフランス語が喋れるという理由に…

「ブラック・ムーン」ルイ・マル

ルイ・マルの怪奇作品。 開始いきなり「本作は理屈の通じない世界での作品です」と監督本人の脚注が添えられる。 男女間での戦争が繰り広げられている世界。 主人公のリリーは敵の攻撃から車で逃げ、奇妙な場所にたどり着く。 リリーがどこから来たのか、何…

「エコール」ルシール・アザリロヴィック

こちらは日本でも比較的話題作かな? 監督のアザリロヴィックは最近「エヴォリューション」という映画を公開したことで話題に。 舞台はどこかの森の中。裸で棺に入れられ、次々と送られてくる少女たち。 彼女たちはこの森の中で勉強し、バレエを習い、暮らし…

「神々と男たち」グザヴィエ・ボーヴォワ(2011)

1996年にアルジェリアで実際に起きた、イスラム過激派によるフランス人修道士殺害事件が起こるまでを描いた作品。 多くを求めず、アルジェリアの地で静かに生きる修道士たち。 イスラム教の根付いた土地ではあるものの、互いの宗教を尊重しながら地元の人に…

「エヴォリューション」ルシール・アザリロヴィック(2015)

あの「エコール」の監督、ルシール・アザリロヴィックここ近年の一本。 この監督の、曖昧なのに印象的なストーリーと終わり方がとても好き。 今作もすごかった。 とある孤島に閉じ込められた少年たちと、謎の女性たち。 そこで繰り返される謎に包まれた医療…

「PARIS」セドリック・クラピック(2008)

5年ほど前、友人に紹介してもらってから何度も何度も観ている映画。 パリの街に住む人々の、それぞれの生活と、ささやかな愛と、絶望の物語。 綺麗で、だけどそれと同じくらい淀んでいるパリの街。 市場で交わされる会話、窓から眺める町並み。 淡々と進む様…

「海の沈黙」ジャン=ピエール・メルヴィル(1946)

巨匠ジャン・ピエール「海の沈黙」HDリマスター版!!ああこれぞ名作!!! 監督のピエール最初の長編らしい。 静かなのに力強くて目が離せない。 「なんて綺麗なんだ」 ありふれたこの言葉が愛おしく、そして切なく心に刺さるこのシーンは頭から離れない。 …