日々映画

映画を観て感じたこと

「神々と男たち」グザヴィエ・ボーヴォワ(2011)

1996年にアルジェリアで実際に起きた、イスラム過激派によるフランス人修道士殺害事件が起こるまでを描いた作品。

 

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多くを求めず、アルジェリアの地で静かに生きる修道士たち。

イスラム教の根付いた土地ではあるものの、互いの宗教を尊重しながら地元の人に溶け込み生活する姿は宗教に関係なく尊敬に値する。

 

死の気配は突然やってくる。大きな音を立てて。

視聴者である私たちはそのとき初めて、彼らの人間らしい一面を垣間見ることになる。

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この愛し、生活してきた土地を離れるか、たとえ命が犠牲になったとしても、任務を果たすのか。

自分たちはなんの為にここにいるのか。

国の親族は何を思うか。

はたまた自分はなんの為に生まれてきて、何を守るべきなのか。

 

そんな、誰もが一度は自分自身に問いかけたことのある、答えのないありふれた問い。

 

とても神聖で、見応えのある映画だった。